いよいよ日本でリリース!「ZohoMCP」について徹底解説

目次

Zoho CRMユーザーの皆様、大変お待たせいたしました。 CRMに蓄積された顧客データを、AIの力でさらに活用するための新たな一手、「Zoho MCP」が2025年11月より、ついに日本のデータセンターで本格的に利用可能になりました。

すでにZoho CRMなどをお使いで、アクセスするドメインが「.jp」となっているお客様は、この強力なAI連携基盤をご利用いただける環境が整っています。

「MCP」と聞くと、新しいマーケティングオートメーション(MA)ツールを想像されるかもしれません。しかし、今回ご紹介するZoho MCPは、それらとは一線を画す、Zoho CRMの価値をAIの力で飛躍的に高めるための「技術的な架け橋」です。

この記事では、Zoho CRMユーザーが「Zoho MCP」で何ができるようになるのか、その特徴とメリットについて徹底解説します。

🚀 Zoho MCPとは? AIとCRMをつなぐ「標準規格」

Zoho MCPは「Model Context Protocol(モデル・コンテキスト・プロトコル)」の略です。

非常に簡単に言えば、ChatGPTやClaudeのような「AI(大規模言語モデル:LLM)」が、安全かつリアルタイムに「Zoho CRM」や「Zoho Desk」といった外部のデータにアクセスするための**共通ルール(標準規格)**のことです。

これまで、AIは「AIが学習した時点」までの情報しか持てず、皆様がCRMに日々蓄積している「最新の顧客情報」や「社内データ」に直接アクセスすることは困難でした。

Zoho MCPは、この壁を取り払い、AIがCRMの「コンテキスト(文脈)」を理解できるようにする重要な役割を担います。

🎯 Zoho MCPの主な特徴

Zoho MCPが注目される理由は、その技術的な特徴にあります。

  • オープンスタンダードであること 特定のAIや特定のツールだけに限らず、オープンな規格であるため、Zoho製品群はもちろん、Claude(AI)のような様々なサードパーティ製品との連携が可能です。
  • 堅牢なセキュリティ(日本DC対応) 企業の命とも言えるCRMデータをAIに連携させるため、SOC 2、ISO/IEC 27001:2022、GDPRといったエンタープライズレベルのコンプライアンスに準拠しています。日本のデータセンター(.jp)で利用可能になったことで、国内のお客様も安心してご利用いただけます。
  • リアルタイムアクセス AIが「今、この瞬間」のCRMデータ(最新の商談状況や問い合わせ履歴など)にアクセスできるため、常に最新の情報に基づいた判断や応答が可能になります。

📈 CRMユーザー必見!Zoho MCPで「できること」

では、Zoho CRMユーザーにとって、MCPが導入されると具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか? ここでは、実際のデモンストレーションに基づいた2つの強力な活用例をご紹介します。

1. AIへの指示一つで、CRM分析から他ツール連携までを完全自動化

従来の課題: 「CRMでデータを分析し、その結果をチャットでチームに共有し、さらに議事録としてノートにまとめる…」 このように、複数のツールをまたぐ作業は手間がかかり、情報も分散しがちでした。

MCPでできること: AIアシスタント(例:Claude)に対して「何をしたいか」を自然言語で指示するだけで、MCPがZoho CRMからのデータ取得・分析、そしてZoho Cliq(チャット)やZoho Notebook(ノート)といった複数のアプリへの書き込みまでを一度に実行します。

(デモンストレーションの例) 例えば、AIアシスタントにこのように指示します。

「本日Zoho CRMで作成された取引先の情報を取得し、SWOT分析を行ってください。その分析結果をZoho Cliqのアナウンスメントチャンネルに投稿し、同じ内容をZoho Notebookに新規ノートブックとして作成してください。」

このプロンプト(指示)を投げ込むだけで、AIはMCPを通じてZoho CRMにリアルタイムでアクセスし、該当データを分析します。

<画面キャプチャ Claude>

指示を受けたAIは、分析結果を瞬時にZoho Cliqの指定チャンネルに投稿し、同時にZoho Notebookにも新しいノートとして内容を保存します。

<画面キャプチャ ZohoCliq>

<画面キャプチャ Zoho Notebook>

これまで人間が手動で行っていた「CRMからデータをコピー → Excelなどで分析 → Cliqにペーストして報告 → Notebookに転記して保存」といった一連の作業が、AIへの「お願い」一つで完結するのです。

2. AIがCRMデータを自動リサーチ&補完(データエンリッチメント)

従来の課題: 「CRMに取引先を急いで登録したものの、住所、従業員数、業種などの詳細情報が不足している。後で調べて入力するのが面倒で、データが不完全なまま放置されがち…」 このように、不完全なデータは、後のマーケティング活動や営業分析の妨げになっていました。

MCPでできること: AIがZoho CRM内の不完全なデータを認識し、インターネットで必要な情報をリサーチした上で、CRMの不足している項目を自動で更新・入力します。

(デモンストレーション) ここでは、Zoho CRMに「ゾーホージャパン」という取引先が登録されていますが、従業員数や住所などの重要な項目が空欄になっているとします。

AIアシスタント(Claude)に対し、対象の取引先IDを指定した上で、このように指示します。

「Zoho CRMの取引先ID [XXXXXX](ゾーホージャパン)について、不足している情報(従業員数、住所など)をインターネットでリサーチし、CRMの該当項目を更新してください。」

<画面キャプチャ Claudeでのゾーホージャパンの情報取得の様子>

この指示により、AIはWebリサーチを実行し、取得した正確な情報(「従業員数:XXX名」「住所:〒XXX-XXXX ...」)をMCP経由でZoho CRMに送信。取引先データの該当項目を自動で埋めていきます。

<画面キャプチャ ZohoCRMに情報が格納される>

これにより、営業担当者が手作業で行っていた面倒なリサーチやデータ入力作業(データエンリッチメント)から解放され、CRMのデータ品質を常に最新かつ正確に保つことが可能になります。

<画面キャプチャ>

🔧 こんなCRMユーザーにおすすめ

Zoho MCPは、特に以下のような課題をお持ちの企業にとって、強力な武器となります。

  • ✅ CRMに蓄積されたデータを、AIを使って分析・活用したい
  • ✅ 営業担当者がデータ検索やレポート作成に費やす時間を削減したい
  • ✅ 複数のZohoサービス(CRM, Cliq, Notebookなど)をAIで連携させ、作業を自動化したい
  • プログラミング知識がなくても、AIの恩恵を現場レベルで受けたい
  • ✅ CRMに入力されたデータの不足項目を、自動で補完したい

🇯🇵 日本の.jpドメインユーザーは今すぐ利用可能です

すでにご案内した通り、Zoho MCPは2025年11月より、**日本のデータセンター(DC)**で正式に利用可能となりました。

Zoho CRMやZoho Deskなどを「.jp」ドメインでご利用のお客様は、追加の設定や移行作業なしで、MCPの強力な連携機能を活用し始めることができます。

まとめ

「Zoho MCP」は、単なる新製品ではなく、皆様がお持ちのZoho CRMという「データの宝庫」を、AIという「最強の頭脳」に接続するための次世代の連携基盤です。

これまで「面倒だ」「時間がかかる」と諦めていたCRMデータの分析や他ツールへの連携、データの更新作業が、AIへの「指示」一つで完結するようになります。

Zoho CRMのデータを活用しきれていないと感じている方、AIの力で営業やマーケティング活動を次のレベルへ引き上げたい方は、この機会にぜひZoho MCPの活用をご検討ください。

Zoho MCPを活用して、貴社のCRMデータをどのようにAIと連携できるか、具体的な活用方法についてご相談を受け付けております。

「自社の場合は、どんな分析ができる?」「営業アシスタントAIを実現したい」など、お気軽にお問い合わせください。

本記事の監修

株式会社etika代表取締役 宮村佳祐

株式会社etika 代表取締役

宮村佳祐

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