Zoho CRMは、低価格・多機能・柔軟なカスタマイズ性が人気でシェアを伸ばしているCRMツールです。
しかし、ツールを現場に定着させて、業務効率化と業績向上につなげるには、自社の業務に合った使い勝手の良いツールにする「カスタマイズ」が要になります。
この記事では、Zoho CRMがカスタマイズによって、どこがどう使いやすくなるかを分かりやすく解説しています。
カスタマイズする際の注意点や社内だけでは難しい場合の対策についても解説しているので、この記事を読むだけでZoho CRMのカスタマイズに対する全体像を把握することができます。
Zoho CRMの基本機能のおさらい
Zoho CRMのカスタマイズについて述べる前に、基本機能のおさらいをしておきましょう。
Zoho CRMはSalesforceより格段に低価格ながら、下表に示す通り機能の豊富さでは決して見劣りしません。
【Zoho CRMの主な機能】
機能ジャンル
機能
顧客管理
・見込客管理・連絡先管理・取引先管理・案件管理
営業支援システム
・ワークフロー・営業プロセス管理・ブループリント・営業担当者割り当て・リードスコアリング・承認プロセス・スケジュール、タスク管理
マルチチャネル
・メール・電話・SNS・セールスシグナル・Web接客(チャット)・Web会議
営業分析
・分析レポート・ダッシュボード・異常検出レポート・コホート分析・象限レポート・ゾーン分析・営業KPI・営業分析・販売分析
カスタマイズ
・レイアウト・ウィザード・ビューフィルター・カスタムコンポーネント・Webフォーム構築・組織設定・個人設定・キャンバス
MA
・リード情報の収集、分析・リードナーチャリング・施策管理、分析・マーケティングアトリビュー・Google広告
チーム
コラボレーション
・ユーザーライセンス・役職、権限・モチベーション向上・フィード・チャット・メモ・プロジェクト管理
AI
・生産性向上・予測・レコメンド・最適な連絡タイミング・予測ビルダー・インテリジェントオートメーション
セキュリティ
・データセキュリティ・GDPR・HIPPA
モバイルアプリ
・Zoho CRMモバイルアプリ・Zohoカードスキャナー・Zoho CRMアナリティックス
セールス
イネーブルメント
・見積書、請求書発行・カレンダー・ドキュメント管理・パートナー関係管理
パフォーマンス管理
・売上予測・テリトリー管理
上記機能の中から、必要な機能を自社業務の特性に合わせてカスタマイズすることで、業務の可視化と効率化がさらに向上します。
上司や部下への説明のためにZoho CRMの機能をより詳細に知りたい方は「7分でわかるZoho CRMのすべて。」をチェックしてください。 基本機能から営業に活用できる理由までわかりやすく説明している記事です。
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カスタマイズは、ツールをユーザーの使い勝手に合わせる機能です。カスタマイズ性が高いZoho CRMは、ユーザーが使いやすいようにどんどんツールを変えていくことができます。
導入したが現場に定着しないという最悪の事態を避けるには、この使いやすさがキモになります。
高いカスタマイズ性を活かした「使いやすさ」からくるメリットには下記があります。
- ツールへの抵抗感が低くなりスムーズに導入できる
- 見た目だけでなく、挙動も業務に合わせてカスタマイズできるため業務効率が向上
- 登録すべきデータや探すべき場所が直感的にわかるため、データ管理が楽になる
- 運用中も状況に合わせてカスタマイズできるため、常に快適な環境で運用できる
では、Zoho CRMは具体的にどのようなカスタマイズが可能なのかを以下で見ていきましょう。
管理画面や機能のレイアウト
Zoho CRMには、画面のレイアウトやその動きを使いやすくカスタマイズする機能が豊富にそろっています。
レイアウト
自社の利用シナリオに合わせて画面のレイアウトを変更し、使いやすいCRMを構築できます。レイアウトを複数登録して簡単に切り替えることもできます。
また、各レイアウトにリンク、ボタン、プロセス(ステージ)などを個別に作成することが可能です。作成したレイアウトを、特定のメンバーやチームに限定して共有することもできます。
キャンバス
デザインスタジオ「Canvas」を利用することで、画像やアイコンをマウス操作だけでレイアウトに取り込めます。
それによって一目で情報を見つけられる画面になり、誰もがストレスなしにCRMを使えるので社内活用率が向上します。
ウィザード
画面に表示される質問に応えていくと設定が完了することをウィザード(魔法使い)と言いますが、Zoho CRM のウィザード機能も、次々と表示されるフォームに応えていくだけで情報入力や処理が完結します。
複雑なデータ登録のルールを、誰にもわかりやすくするガイド役です。多くの商材を扱う場合や、複数のチームでCRM を使用する際の「データ入力」の煩雑さが解消します。
ウィザード機能は「Zoho CRMのウィザード機能とは?使い方例をご紹介!」でも詳しく解説しているので、興味がある方はこちらの記事もチェックしてください。
ビュー・フィルター
ビュー・フィルターは「見込み客の中からターゲットを発見する」「優先的にアプローチすべき重要な取引を抽出する」など、条件を設定することで膨大なデータをフィルタリングして目的の情報をすばやくゲットできる機能です。
カスタムコンポーネント
カスタムコンポーネントはCRMを営業チームの働き方に適応させる機能です。カスタムタブ・カスタム項目・ボタンなどを活用して、営業データの登録方法を自由に制御できます。
Webフォーム構築
Webフォーム構築は、見込み客の育成をバックアップする機能です。ランディングページから入力欄への記入までの見込み客の動きをデータ化し、自動でCRMに取り込むことができます。
組織設定
組織的な営業活動を支援するため、自社の会計年度、役職、チーム割りなどをCRMに設定する機能です。設定された情報は組織全体のアカウントに適用され、スムーズな営業活動が可能になります。
個人設定
一人ひとりのユーザーが使いやすいように設定をカスタマイズできる機能です。ホーム画面をはじめとするさまざまなビューを個別に設定することができ、情報のすばやい検索が可能になります。
CRM機能の拡張
専用のカスタム用プログラムDelugeやCatalyst、カスタム関数を用いることで、Zoho CRMの機能をさらに拡張できます。
Deluge(デリュージ)は、Zoho サービスと連携したZoho独自のオンライン・スクリプト言語です。Delugeを使うことで、サーバーレスコードをクラウド上で展開し、自動的に拡張することができます。それによって、コードのデプロイメントコスト(作成したプログラムを実行可能にするための時間や手間)を大幅に削減します。
Catalystは、開発者がビジネスに合わせてソフトウェアをカスタマイズする機能です。例えば、カスタマイズしたモバイルアプリケーションを作成し、Zoho CRMと連携して動作させることができます。独自のWebアプリを設計し、ワークフローの設定や業務プロセスの自動化も可能です。
カスタム関数は、CRMタブまたは外部アプリケーションデータの更新に使用できます。ワークフローの更新ルールに関連付ければ、例えば下記のようなビジネスプロセスの自動化が可能です。
-
発注書から請求書を作成
-
商品ライン品目の税金の計算
-
見込み客を別のタブのデータに変換
-
フォローアップ活動の作成
Delugeをさらに詳しく知りたい方には「はじめてのDeluge」の記事がおすすめです。英語の公式情報を日本語に翻訳し、Delugeの基本的な構文や使用方法について解説しています。
他社ツールとの連携
Zoho CRM は、よく利用されている下記のような業務アプリケーションと簡単に連携できます。
- Google Workspace
- Microsoft 365
- PandaDoc
- CallConnect
- Slack
- Zoom
- shopify
- Facebookなど
使い慣れたアプリとの連携によって生産性をさらに向上することが可能です。
ソフトウェア開発キット(SDK)
Zoho CRMのソフトウェア開発キット(SDK)は、Webやモバイルで展開するアプリケーションを簡単に作成できるツールセットです。
例えば、専用のモバイルアプリを作成することで、営業担当者が移動中や出張中にもCRMを使えるようになります。
作成したアプリはZoho CRM のデータとリアルタイムでシームレスに接続されます。
カスタマイズ時の注意点
Zoho CRMのカスタマイズは、社内の担当者が設定することが可能ですが、導入時のカスタマイズでは注意すべき点がいくつかあります。
また、カスタマイズの中には、専用言語のDelugeを使用するなど、難易度の高いものがあるので確認が必要です。
自社だけで導入、カスタマイズするのが難しい場合は、Zoho認定パートナーなどのサポート会社の支援を受けることで社内への定着や活用の早期実現が期待できます。
カスタマイズするときの注意点には下記のようなものがあります。
導入前に自社業務の棚卸しを実施する
自社の業務フローをしっかりと見直し、カスタマイズする目的やカスタマイズ後の運用フローについて決めておくことが大切です。
既存の業務フローを前提にしてカスタマイズしても、逆に運用効率が落ちるケースもあります。
とくに、関連部署や社外と連携して進める仕事は、協議しながら業務フローを見直したうえでカスタマイズすることが必要です。
カスタマイズにかかるコストは予算内か確認する
Zoho CRMは、料金プランによって作成できるカスタム項目の件数が違います。
- スタンダードプラン:10 件/タブ
- プロフェッショナルプラン: 155件/タブ
- エンタープライズプラン:300件/タブ
- アルティメットプラン:500件/タブ
同一プラン内でカスタム項目を増やすには別料金がかかります。
導入にあたっては、自社の業務にどのプランが適切で、どれくらいのカスタム項目が必要かを検討する必要があります。
自社での検討が難しい場合は、認定パートナーのサポートを受けるのも選択肢のひとつです。
カスタマイズを依頼する場合、カスタム内容によって費用は大きく異なります。そのため、まずはサポートを受けたい企業に相談するのがおすすめです。CRMサポートセンターでは無料で相談を受け付けているので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
既存システムやツールと連携できるかどうか
Zoho CRMはさまざまな外部アプリと連携可能ですが、対応していないアプリもあるので導入前に確認する必要があります。。
CRMの導入後に、会計システムなど自社業務に深く関わっているアプリと連携できないことが判明すると、データ更新に二重の手間がかかるなどで業務効率が悪くなり、導入効果が薄れてしまいます。
メンテナンスできる体制を整えておく
事業の成長によって必要な機能は増えるし、業務フローの変更によって新たなカスタマイズが必要になることがあります。
そのためCRMの運用では、導入後やカスタマイズ後のメンテナンス体制を整えておくことも重要です。
中小企業ではITに詳しい社員がいないなどで、社内で十分なメンテナス体制を整えることが難しい場合もあります。そのようなときは、Zoho認定パートナーなどの支援業者にメンテナンスを依頼することをおすすめします。
Zoho CRMをカスタマイズして、自社ニーズに最適なシステムを構築しよう
Zoho CRMはカスタマイズ性が高く、自社の業務にもっとも使いやすい形でCRMを利用することが可能です。
担当者がストレスなくCRMを活用できるようにカスタマイズすることで、ツールの利用が現場に定着し、業務効率を上げることができます。
ただしカスタマイズする際は、業務フローの見直しやコストの確認、アプリ連携、メンテナンスなど、注意すべき点がいくつかあります。
Zoho CRMの導入やカスタマイズをお考えの場合は、弊社の無料相談をぜひご利用ください。
よくある質問
Zoho CRMではどんなカスタマイズができますか?
画面レイアウトの変更と複数レイアウトの切り替え、デザインスタジオ「Canvas」による直感的な画面づくり、入力をガイドするウィザード、条件で絞り込むビュー/フィルター、カスタムタブ・カスタム項目・ボタンなどのカスタムコンポーネント、Webフォーム構築、組織設定・個人設定などが可能です。さらにDeluge・Catalyst・カスタム関数による機能拡張や、SDKを使ったアプリ開発にも対応しています。
カスタマイズすると具体的に何が良くなりますか?
主なメリットは4つです。ツールへの抵抗感が下がりスムーズに導入できる、見た目だけでなく挙動も業務に合わせられるため業務効率が上がる、登録すべきデータや探す場所が直感的に分かりデータ管理が楽になる、運用中も状況に合わせて変更でき常に快適な環境を保てる、という点です。
カスタム項目はいくつまで作れますか?
料金プランによって作成できるカスタム項目の件数が異なり、本記事執筆時点ではスタンダード10件/タブ、プロフェッショナル155件/タブ、エンタープライズ300件/タブ、アルティメット500件/タブと案内していました。同一プラン内で増やすには別料金がかかります。仕様や料金は変更される場合があるため、最新の内容は公式の料金ページでご確認ください。
カスタマイズは自社だけでできますか。それとも外部に依頼すべきですか?
社内の担当者が設定することも可能です。判断の目安は、①自社の業務フローを棚卸しして運用フローまで自分たちで設計できるか ②Delugeなど難易度の高い設定が必要な要件が含まれるか ③導入後にメンテナンスできる人材が社内にいるか、の3点です。いずれかが難しい場合は、Zoho認定パートナーなどの支援会社に部分的に依頼する選択肢も検討すると、社内への定着と活用の早期実現が期待できます。
カスタマイズで失敗しないために気をつけることは?
既存の業務フローを前提にしたままカスタマイズすると、かえって運用効率が落ちるケースがあります。まず自社の業務フローを見直し、カスタマイズの目的と実装後の運用フローを決めてから着手してください。とくに関連部署や社外と連携する業務は、協議しながら業務フローを見直したうえでカスタマイズすることが必要です。
カスタマイズを依頼する場合の費用はどれくらいですか?
カスタマイズの内容によって費用は大きく異なるため、一律の相場を示すことは困難です。まずは要件をおおまかに整理したうえで、支援を受けたい会社に相談し、見積もりを取って比較するのが現実的な進め方です。




